日常生活に欠かせない飲み物として、多くの方がコーヒー挙げられます。
これにはコーヒーに含まれるカフェインが持つ覚醒作用や、コーヒー独特の香りに魅力を感じる方がいるからだと推察されます。
反面、コーヒーにはカフェインが含まれているから飲みたくないという方もおられます。
たとえば妊娠中、授乳中の女性など胎児や乳児への影響を心配する方や、元々カフェインが体質に合っておらず摂取すると体の調子が悪くなる方など様々です。
この記事では、そうした方向けにカフェインを摂取しなくてもすむコーヒーの代用品を紹介しています。
コーヒーの代用品にたんぽぽコーヒー
コーヒーではありませんがコーヒーのような味わいを楽しめる飲み物として「代替コーヒー」があります。昭和の初期、戦争中の輸入制限によってコーヒーを飲むことができない時代に「代替コーヒー」が流行しました。
そのとき「代替コーヒー」の材料となったのは、大豆ミールやゆり根、どんぐりの果実、柿やびわ、ぶどう、かぼちゃ、アオギリの種子、落花生、さつまいもなどでした。
近年は世界的な健康志向の高まりから、とくに欧米ではカフェインの摂取を避けたいと考える人々が増加しています。その結果、飛躍的に需要を伸ばしているのが、「カフェインレスコーヒー」(デカフェ)です。
コーヒー豆、コーヒー抽出液、インスタントコーヒーのそれぞれにカフェインの除去が行われますが、あくまでカフェインレスであってカフェイン含有量がゼロではありません。数%のカフェインが含まれているのが実情です。
大麦の種子を発芽させた麦芽に、コーヒーやココア、乳製品などを加えたものが「麦芽コーヒー」です。粉末タイプのものや調整豆乳がベースのコーヒー牛乳風のものなどがあります。
麦芽コーヒーの場合は、風味漬けにコーヒーが使われるので、カフェインの量は少なくなるものの完全なノンカフェインではありません。
また「ココア」は通常のコーヒーと比べるとおおむね5分の1から半分程度と微量ではありますが、カフェインを含みます。
イネ科の玄米、麦類の小麦や麦芽(大麦)、マメ科の大豆(黒豆)などを主原料とした「穀物コーヒー」。コーヒーやココアを使わないためノンカフェインになります。
キク科の野菜であるチコリの根っこやどんぐりの果実がミックスされたもの、有機栽培にこだわったものなどがあります。
それぞれ「玄米コーヒー」「大豆コーヒー」「黒豆コーヒー」。穀物ではありませんが「チコリコーヒー」「どんぐりコーヒー」など、単独の材料からなる代用コーヒーもあります。
ノンカフェインの「代用コーヒー」として注目を集めているのが「たんぽぽコーヒー」です。漢方薬の材料にもなる、キク科の植物たんぽぽの根っこを乾燥させてつくられます。
コーヒーが貴族階級だけが飲める高級品たった時代に、ポーランドで代替コーヒーとして生まれ、ヨーロッパ全土、世界へと広まりました。コーヒーは飲みたいけれど、カフェインを摂取したくないという方々に長く愛されている飲み物です。